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【分析】統計学が最強の学問である 西内啓

おはようございます、読書くんです。今回は読書くんが統計に興味を持つことになった始まりの一冊!

 

統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である

 

 

統計学の必要性】

著者の西内氏は元々医療畑で、がんの研究をしていた人物。だが巡り巡ってその秀才っぷりをいかし今では法人企業で分析の仕事をしている。本書が40万部突破し、統計学を日本中に広めたとして、2017年度日本統計学会出版賞も受賞しちゃうすごさっぷり(40万部!!!???)。

 

最初に私が早く知っておいてよかったと思うのは「統計は相関関係を導き出す」ということです。???と思った方は因果関係という単語ならご存じですかね?AだからBだ!ってやつです。よく使うと思うし、私も使いがちだったんですが、これが導き出せるケースってすごい少ないんだなと。例えば19xx年は暑いからアイスが売れた、ってそれっぽいですが、じつはハーゲンダッツが歴史的に見ても馬鹿売れするようなシリーズのアイスを売り出してたかもしれないですよね!?(例えが悪い笑)。簡単にいうと因果関係を説明する際は、じつは多くの因果がありすぎて単純な話ではないのです。ですが相関関係であればAが○○するときは、Bが△△する傾向がある、というように相互に何かしら関係しているっぽいね、って話ができるので、より現実的な話になります。ここが超絶怒涛の慎重派である読書くんにはもっともしっくり来たところです笑

 

以下要約と所感

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1903年H・G・ウェルズは将来、統計学的思考が読み書きと同様に社会人必須の能力になると予言した。
・例えばあみだくじも、公平に思えるがどこに行き着く可能性が高いかは可能性がばらつく。小さい事だが知識の差が出る。
・ビジネス領域における、統計学を応用したソリューションをビジネスインテリジェンスという。
・あなたが、判断を間違えたら10万人以上の人に影響を与える判断をする時に、どうするか?統計学はここで最強の武器になる。
・医療でもEBM(Evidence-Baced Medicine)、科学的根拠に基づく医療が主流になっている。

 

医療畑なのに、という言い方は語弊がありましたね。何事も仮説を立てる必要があるなかで、人命に関わる医療分野で統計という予測ツールは非常に重要!!!

 

統計学の調査手法】
・サンプリング調査でも全数調査と比べて遜色ない正確さが出せる。
・サンプリング調査への、もし全部がたまたまAだったら…?の反論に対しては、全部がたまたまAになる確率を計算して回答する事。
・一定度合いを越えると、サンプル人数を1万人増やしても標準誤差は変わらなくなる。
・まずは正しい判断に必要な最小分のデータを扱う事。とりあえずビッグデータ解析技術を買う会社は効果が不明確。
・ふーん、としか言えない調査結果を出していないか?とてもそう思う、が何%、など。
→ふーん、以上にするには?ビジネスにおける具体的な行動に繋げる事が必要。
→3つの問いを考える。
 ①何かが変化すれば利益は向上する?
 ②変化を起こす行動は実現可能?
 ③行動のコストよりも利益が上回る?
・誤差を考えない試算は全て皮算用である。常に誤差はあるのか?考える。ABテストの結果もしかり。
・この誤差を確かめるために、カイ二乗検定というものがある。
→誤差や偶然でたまたまデータに差がでる確率=p値。
→p値が5%以下ならばOK。

・因果関係は向きを考える。どちらが原因か?
・ロナルド・A・フィッシャー。=現代統計学の父。ランダム化比較試験を行った。
統計学的に証拠がないのに、誤りだと決めてしまってはいけない。紅茶とミルク、どちらが先に注いだかで味が変わるか?を統計学的に見たら差があった。
・統計手法は全て、一般化線形モデルという広義の回帰分析の考え方に統一できる。
→データ間の関係性を記述する、あるいは予測するのが回帰分析という考え方。
データマイニングでは、バスケット分析が有名。バスケットはスーパーのかごを指す。
→おむつを買った人はビールを買う確率が高いという結果。
→おむつ購入者に絞ったビール購買率を見ても高くなっていた。改善度が高い。
→但し全体のうち、おむつとビールを両方買う人は少ない=支持度は低い。
ニュートン「私が遠くを見ることができているのだとすれば、それは巨人の肩に立っていたからです。」
→先人たちの知恵をきちんと学び、その上で考えていたという事。

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回帰分析あたりは難しいのであれですが触りだけよんでも非常に面白い本です!

ではではー