【テクノロジー】初めてのディープラーニング --オープンソース"Caffe"による演習付き 武井 宏将
こんばんわ、読書くんです。今回はかなりテック系な一冊。とはいえ、最近流行りの「ディープラーニング」についてなので、トレンドを掴んでおきたい人にはおすすめな一冊※ちょっとむずかしいけどね。
初めてのディープラーニング --オープンソース"Caffe"による演習付き
- 作者: 武井宏将
- 出版社/メーカー: リックテレコム
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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【機械が学習するにはデータが必要】
他の本のご紹介でも何度かお話しましたが、昨今話題になるAI(人工知能)は、みなさんが期待しているものとはかなりかけ離れたものであると言っても過言ではないと思っています。前提条件として莫大なデータが必要で、そうそう簡単にディープラーニングを実行できるものではないのです。
じゃあAlphaGoは?というお話になるかと思いますが、あれはあれはすごいですね。ただすごーく冷静になると、囲碁という知能スポーツは、いくら次の一手の選択肢が数多あるといっても、計算しきれるものであるということ。19路×19路の中で戦うということから外れることはないのです。また盤上で起きていること、プレイヤーがそれぞれが持つ選択肢は明らかになっています。例えばポーカーだと、最後に手札をオープンするまで相手が何を持っているかはわかりません。つまり見えない部分での駆け引きが生じてしまいます。囲碁であればもはや相手が誰であれ、負けることはないのではないでしょうか。それが運や駆け引きが残るスポーツだと、対応しきれないのが今の人工知能だと思います。
さてさて、話がだいぶそれましたw。本書の良いところは、ディープラーニングの種類や仕組みについて、初心者向けに非常に丁寧に解説してくれているところ。なかでもCNN(Convolutional Neural Network)とRNN(Recurrent Neural Network)についての解説は非常にわかりやすい。
CNNは最近のAIブーム(第三次)をもたらすにひとやくかった、画像分野で著しい成果を残したやつです。機械が機械自身で画像の特徴を見つけることができた、素晴らしい事例ですね。RNNは可変長のデータに強いため、音声などの学習に強みを持ちます。つまりデータの種類によって。どの種類のディープラーニングを使うかを考えなければなりません。そしてそのデータの準備や、実際に機械に受け渡す際のデータの処理がものすごく大変なのが、いまの機械学習の現実です(初心者ながら挑んだ読書くんも、本当に悪戦苦闘の日々でした。。。笑)
しかし本書を通じて思ったことは、薄く広くでもテクノロジーを理解しておくことの重要性です。トレンドを掴んでおけば、商機が来たときに正しく掴むことが出来ます。またしったかぶりがなくなることも大事ですね(まあにわか知識でしったかぶりが加速することもありますが笑)。AIって何!?とざっくり興味を持って、少し深く足をつっこみたい非エンジニアの方におすすめする一冊でした。ではではー