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【経営】なぜあの経営者はすごいのか 山根節

こんばんわ、読書くんです。今回は割りとストレートな題名の一冊。

 

なぜあの経営者はすごいのか―――数字で読み解くトップの手腕

なぜあの経営者はすごいのか―――数字で読み解くトップの手腕

 

 

【経営トップの仕事とは】
山根氏は日本の経営学者・会計学者。なのでやっぱり内容も学者的w

プロという言葉は、元々西欧社会の三大職種、聖職者、医師、弁護士に対してつけられたプロフェッションからきている。

プロ経営者の必要条件は3つ。
①体系だった経営理論の素養。
②教育訓練によって蓄積した深い経験値。
③高い志、理念。

ドラッガーは、日本企業の弱点は経営トップにあると発言している。日本では、トップはミドルの延長線上にあると受け止められているが、実際は全く異なる仕事であると。ただ先述の②は、プロ経営者って机上の空論タイプが多いんだろうなーと思ってしまう記述w


全体最適を考え、トレードオフ関係から意思決定をするのがトップであると。まあ決断できることですよねー。ドラッガーが定義する経営トップの仕事とは
・顧客は誰か?顧客の価値は何か?を問い続ける。
・事業は何か?何であるべきか?を繰り返し自問自答する。
・組織の価値観、基準を決め、組織をつくり維持する。
・現在の利益と未来の投資バランスを図る。
・次のトップを育成する。
・対外的に組織を代表し、重大な危機に際して自ら出動する。
であると。中々全部を一人で補うのが難しいので、優秀な経営陣を集めるのもトップの仕事ですよね。人をひっぱって来れる・口説けるというのはもう少し粒度が細かいもののトップの大事な仕事だと思います。

 

【名経営者の手法事例】
孫正義
・2010年に、新30年ビジョンを発表。30年後に世界トップ10の会社、少なくとも時価総額200兆円になる。
・会社が30年存続する可能性は0.02%。成長を遂げるには、自前主義ではダメ。ソフトバンクは出資や買収で傘下に収めた企業は800社以上。
・情報革命のインフラ提供者になる事を、創業時から目標として一貫している。
Yahoo!BBADSLサービス普及時は、ソフトバンクは毎年約1,000億円の赤字を出していた。しかし会員数は急増し500万人を越えた。

松本晃氏
・経営をシンプルにして実行する、が口癖。
伊藤忠商事ジョンソン・エンド・ジョンソンカルビー
・コストリダクションとイノベーションという基本方針を発表し推進。つまりコスト削減と売上増加というシンプルな事。
・ビジネスで大事なことは2つだけ。世のため人のため、と、儲けること。営業利益率10%以下であればやらない。
カルビーではオフィスはフリーアドレスで、席はくじ引きで決めている。

永守重信
・もともとエンジニア出身だが、若いころから財務を猛烈に勉強した。
・M&A時は、元の経営陣の自律性を重んじ、日本電産の幹部人材は最小限しか派遣しない。
コストコトロールには三種の神器がある。
①Kプロ…経費削減プロジェクト。削減目標を決めてコストカットする。
②Mプロ…購買費削減プロジェクト。まけてもらう、をもじっている。調達先を常に見極める。また1円以上は全部稟議。
③事業所制…部門ごとに利益を追う。

似鳥昭雄
・おれは頭が悪い、が口癖。私の履歴書は大反響を呼んだ。
・経営者は、経営を担当する従業員にすぎない。
・役職ではなく、さん付けで呼ぶのがルール。

などなど。具体的に名経営者についての事例があるのは、学者が書いた本らしくていいですね笑 他情報も一読に値すると思うので、是非目を通してみていただければと。
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ではではー