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【思考法】その前提が間違いです。 清水勝彦

こんばんわ、読書くんです。今回はなかなか喧嘩を売っているようなタイトルの一冊w

 

その前提が間違いです。 (講談社BIZ)

その前提が間違いです。 (講談社BIZ)

 

 

【前提を疑う考え方】
著者は慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授の清水氏。東京大学法学部卒業。ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D)。戦略系コンサルティング会社のコーポレィトディレクションで10年間の戦略コンサルティング経験のあと、研究者に。専門分野は、経営戦略立案・実行とそれに伴う意志決定、M&A、戦略評価と組織学習。テキサス大学サンアントニオ校准教授(2000~2010年、テニュア取得)を経て、2010年4月から現職。

 

長々と記載しましたが一言でいうと「エリート」ですwそんなエリートである清水氏がさまざまな問題に頭を悩ます組織のリーダーに向けて書いた一冊。

物事は前提と起点を考え直すと、違った見え方で見えます。よい研究では、わからないことがわかるようになる。もっとよい研究では、わかっていたと思っていたことが、じつはわかっていなかったとわかるといいます、

 

数多くの因果関係の連鎖の中で、どの起点を選ぶか。これが前提であると。例えば、夜中にタバコを買いに行って曲がり角で酔っ払い運転の車にはねられたとしましょう、という暴論が飛び出してきますwこの起点はどこだろう?を選ぶ事が前提。酔っ払い運転?曲がり角が急?タバコを買いに行く事?

暴論ではありますが、なるほどなあ、と思う例え。大体会話がすれ違うときって、前提が違うんですよね。そうなると話が進むわけもない。

 

前提は、当たり前だと思われているから前提。だから考えが抜ける事があるのです。組織を考える際、トレードオフがある事が大前提。部門を分ければ部門間の利害対立が起こるのは当然です。能力がないのに、社内政治に走るのではなく、能力がないから、政治に集中する。自分を守ることを徹底しているという事。

 

組織はそもそも、考え方や価値観が異なる人の集まりです。ビジョンが即成功に繋がるというのは迷信だと。ルイス・ガースナーは、IBM就任時に、IBMに最も必要ないものはビジョンだと言い切ったことは有名ですね。万人に受け入れられるビジョンは意味がない。明確なビジョンとは、言葉が明確であるのではなく、他社との差別化が明確であること。

好き嫌い、感情が全て悪いという前提もおかしい。経営や組織から、感情は排除できない。トップは好き嫌いを明確に示して、それに合った社員を採用すべき。

 

ここはすごい面白かった。ちょっといい方を激しくしただけで、社風マッチ(=その会社にとって好ましい人材)を取ろう、ってことだと思いますけどね。著者はちょっと煽りがちな人なのかな?と思う文章ですが、斜に構える人材である読書くん的にはすっと入ってくる文章でした(笑)。自分の性格が少なからず曲がってると思っているあなたはぜひwではではー