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【ビジネス全般】この国を出よ 大前研一・柳井正

こんばんわ、読書くんです。今回は日本を代表するインテリと起業家の二人の対談本。

 

この国を出よ

この国を出よ

 

 

【今の日本の現状と、今後変えるべきこと】
ミクロでみながら最後はマクロでアドバイスをくれる良書。

 

「今の日本は、国家の滅亡が危惧される状況。公的債務は900兆円を越え、GDP比で200%程度まできている。

ユニクロの海外進出は時期尚早と大前研一さんに言われたが実行。そして失敗した。安定を求めて現状維持したり、リスクを恐れてなにもしないことが一番のリスクである。柳井正さんの学生時代のあだ名は山川。人が山といえば川という、天邪鬼な性格だった。

だから、いつも自己否定が癖になっている。もっと他に良いやり方があるのではないか、という。自己肯定が長く続くと、ズレが生じる。

日本という国は、自己肯定しすぎている。まだ大丈夫と捉える人が多すぎる。21世紀の教育は、答えがない世界で果敢にチャレンジして世界のどこでも生き残れる人材をつくること。」

上記を声高に言える人材が日本で少ないよなあと。どう考えても日本はジリ貧、なのに過去の栄光にすがっている。特に「ものづくり」大国神話に酔っているが、もう差はない。物によっては抜かれている。世界に出なければいけないよなあと。

 

「大前研一さんが提唱していたプレート課税の分析資料を渡した所、最初の部分だけ見て高速道路無料化を進め失敗した。詳細を理解せずキーワードで進めた結果。そもそも政策から、ビジョンや将来像が見えてこない。ここが問題。

お金儲けだけが目標になる企業、社長はだめ。限界がくるから。社会を変える、世の中を良くするというビジョンは終わりがなく、企業は続く。サラリーマンとビジネスマンは違う。ビジネスマンは自ら考えて行動する。サラリーマンは上司から指示された仕事をこなすだけ。

30代後半でも、今まで上司に言われたことが頼りという人は多い。学んでいない人が多すぎるのが日本。丸腰で勝負している。柳井正さんは、ドラッカーを何度も読んでいる。何度読んでも、新しい発見がある。その時の自分のレベルで学びが変わる。柳井正さんの本棚には、ドラッカーと松下幸之助が並んでいる。」

 

政府・社長を例に出してビジョン・将来像の重要さを語ったセンテンス。最後のサラリーマンへのダメ出しも、個人個人が自身のキャリアのビジョンが見えてないから、とりあえず言われたことだけやろう、となるのかなあと。

 

大前氏・柳井氏ともに視座が違うなと。本気で日本の未来を憂い、変えようと動いている。こういう人たちをベンチマークし続けられる自分の心の炎を燃やし続けないとな!と改めて感じさせられた一冊でした。みなさんもぜひ一読を!ではではー