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【ビジネス全般】AI時代の新・ベーシックインカム論 井上智洋

こんばんわ、ご無沙汰しております、読書くんです。みなさまGWはいかがお過ごしでしたか?最近遊びほうけていたのですが、これからギアを上げていきます!今回はホットワードを組み合わせたタイトルの一冊。

 

AI時代の新・ベーシックインカム論 (光文社新書)

AI時代の新・ベーシックインカム論 (光文社新書)

 

 

【BIは誰のための制度なのか】
みなさんBI(ベーシックインカム)という言葉を一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか。

 

ベーシックインカム・・・国民の最低限度の生活を保障するため、国民一人一人に現金を給付するという政策構想(出典:wikipedia)

 

ですね。本書ではなぜBIなのか、また本当にBIは機能するのか、また今後AIが進展していく社会においてBIはどういう意味を持ちうるのか、について語っています。

 

よくあるのがBI入れると、働かなくなる人増えるんじゃないの?論。これはすでに先駆けで試験的に導入している事例があり、そういった傾向は見られないとのことでした。まあ、ここはやってみないとわからないので、素晴らしい実験ですね。

 

ではBIがもたらすであろう功績はなにか。それが「職業の自由」が本当にもたらされるであろう、ということ。ここの説明が新しい視点でした。その代表例が「芸術家」。現代では売れてない芸術家が芸術のみに没頭し続ける環境は整っていない。売れなくてもずっと芸術だけを追い続けられるか、というとそうではなく、アルバイトをしながら、という人がほとんどではないでしょうか。

 

しかしもしベーシックインカムが導入されれば、地方に移り住むことでカツカツだとしても本当に芸術だけを追求して生きつづけることが可能になると。まあこれだけで一般のひとが「いいね!」とはならないと思いますが(笑)、ベーシックインカムと聞いてとてもじゃないですが読書くんはこういった発想にはなりませんでした。

 

確かにこれだけ物質的に豊かになってきた現代で、好きなことを追求しつづけられない人がいるというのは、違和感だなあと。また更に新しい視点で言うと、そもそも「労働意欲」がないことは罪なのかという議題もありました。これ、簡単にだめでしょ、とはいえないんですよね。本書では例えば「勉強をする気がおきない」人って絶対いたじゃないと。著者はそれこそ「働く気」は全然起きなかったけど「勉強する気」は昔からあって、これがたまたま仕事になっただけだと言っていました。なるほどなるほどと。

 

人それぞれ向き不向きがあるのは当たり前で、どうしても気持ちが乗らない人もいる。こんな当たり前のことを、封じ込んで、なんとなくみんな同じ方向を向いて働けよ、っていうのが資本主義社会なのではないかと改めて感じたりしたものです。

 

本日たまたま新R25で前澤社長(ZOZOの代表ね)が出ていました。前澤氏はベーシックインカム推進派。本人も好きなことをして社会に価値発揮できれば素晴らしい派で、それが誰かに勝つとかお金を稼ぐためになるのは嫌なんだと。だからお金を頑張って稼がなくてよくなった社会で人はどうなるのかを見てみたいのだと。

 

最近ブログをさぼってましたが、やはり本を読んでアウトプットのために思考するのはいいですね。改めてみなさまに本のすばらしさをお伝えするために引き続き努力する所存です笑 ではではー