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【ビジネス全般】現実を視よ 柳井 正

こんばんわ、読書くんです。今回はいわずとしれた超有名経営者、柳井氏の一冊。

 

現実を視よ

現実を視よ

 

 

【日本全体への提言】
ユニクロと言えば、日本発で唯一といっていいほどのアパレル系グローバル企業。2018年1月のプレスリリースによると、全体の47%が海外事業売上です。そんな世界を見てきた柳井氏だからこそできる提言の数々が記されています。

昨今、アジアでゴールドラッシュが起こっている最大の要因は、40億もの人口。彼らは豊かさに飢え、消費意欲は途方もない。2020年には、アジア全体で20億人が中間層になっているとのデータもある。インフラも整いつつあるいま、新興国にハンデは全くない。  

日本とアジア諸国を隔てていた「教育格差」も、ほとんどなくなっている。教育水準が高くなるにつれて、労働者の質も年々上がっている。日本だけが、90年代後半から横ばいを続け、全く成長していないと。

この点に関して、政治の責任は大きいと柳井氏はいっています。バブル崩壊以降も、無駄の是正はなされず、非効率な組織がそのまま温存された。国際的に見れば、賞味期限の切れた業界を保護する一方で、グーグルやアップルのような産業を興す努力もしない。国民に日和って、景気対策という名目で公共事業などの応急処置を繰り返す。その財源は国民の預金を担保にした国債である。
⇒ここは若者が立ち上がるべきだと思いますけどねー。日本は海外に比べて若者主導のデモが少ないですよね。感覚論ですが。。。笑

今や国と地方を合わせた累積債務はGDPの約2倍に膨れ上がり、税収よりも大きな額を、国債発行して調達しなければ予算も組めない財政状況。ギリシャ危機は、日本にとって対岸の火事ではない。この国に必要なのは、国民一人ひとりが自分たちの立場や置かれた状況を正しく認識し、「何よりだめな日本」という現実を直視して、自らの誇りをもって、生きていけるだけの力をつけること。
⇒日本のものづくりは世界的にみても優れている、的な盲信はもう捨てたいですね。

稼げる個人、稼げる企業で溢れる国にしない限り、この国の破綻は免れない。「稼ぐ」ことの重要性を思い出さなくてはいけない。かつて日本人は金持ちだったが、今はせいぜい「中の下」に過ぎない。しかし、危機感がないから「このままではいけない、なんとかしよう」という気にもならず、転落は止まらない。

いま必要なのは、現実を直視すること。過去に成功したように見えたやり方にしがみつき、きっとなんとかなる、とどこかで期待し続けた日本人は「資本主義の精神」を忘れてしまったのではないか。「資本主義の精神」とは、「成長を目指して自ら事業を起こし、社会をよりよい方向に変えていくこと」

お金を稼ぎすぎることは汚いこと、なんて幻想がまだ日本人の一部にはあるんではないかなと。お金をいただく=お客様から期待をいただいている=お客様、社会の課題を解決していることです。みんなでよりよい社会を作るために、柳井氏の視点は大事にしたいですね。是非手にとってほしい一冊!
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ではではー