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【経営】会社のカベ 3億、10億、30億越えの戦略 松下 智明

こんばんわ、読書くんです。今回は経営についての一冊。こんばんわ、読書くんです。今回は経営についての一冊。

 

会社のカベ 3億、10億、30億越えの戦略―社長が変われば会社は必ず成長する!

会社のカベ 3億、10億、30億越えの戦略―社長が変われば会社は必ず成長する!

 

 


【企業の成長には壁がある】

著者は元リクルートで、現在は 組織変革に関するコンサルティング事業を運営する株式会社CMS代表の松下氏。

本書はこれから起業する、もしくは社員数の少ないスタートアップに飛び込む人には非常にためになるなという所感。読書くんも現在ベンチャー企業で勤務していますが、中に入って体験しないとわかんないよなあ、ってことがほとんど。だとしてもその体験談について情報を先に取得しておいた方が絶対に役立ちます。

・組織の成長と「1・3の法則」

組織はフェーズで形を大きく変えていくべきだと思っています。

フェーズ1:創業者リーダーシップによる成長期  

社長と社員はほぼ同列 

フェーズ2:創業者+コアメンバーの部下管理による拡大期  

社長が社員を束ねるナベブタ型組織 

フェーズ3:創業者+コアメンバーから部下への権限委譲による組織構築期  

権限委譲した組織で、マネジメントレイヤーができる。 

フェーズ4:小規模集団の結合体として成長していく安定期  

複数の組織ができる 
3億の壁に関しては、しっかりしたビジネスモデルができていれば、突き当たらない可能性もあります。新卒ビジネスにおいて、10億、5億未満の会社が無数に存在するのも良い例でしょう。この場合、社長1人で売っている場合が多く、その壁を突破するための組織づくりができていない例がほとんどです。


事例としてPORT様(2014年時点で売上3億円前後)は、社長が5~7割の売上を上げていたといいます。これではスケールしようがありません。このように特に大変なのが、10億と30億の壁です。自分の分身である社員に権限を移譲し、自分は1階層登って、組織を作っていかなければならないからです。 


マネジメントをしたことがある人ならわかると思うのですが、特に難しいのは「任せること」ですね。10億の壁を越えてくる企業は、任せるための組織設計が完了しているともいえます。

あと、これは読書くんの実体験なんですが、その組織を作るということは人を増やしていかなければならない=組織風土が全員に浸透するような施策も打っていかなければなりません。大体人数が増えていき組織が分かれていくと、それまでいい感じで暗黙知のごとく共有できていた風土や思いてきなものが、全く浸透しなくなっていきます。ここの浸透が意外としんどい。。。本当に草の根活動的に伝え続けるしかないですからね・・・

採用も規模がでかいほど難しくなっていきます。最近はそうでもないかもですが、昔はベンチャーへの転職=給与は落ちる、が当たり前でした。そのかわりにストック・オプションを付与したり、役職を用意したりして採用していたわけです。でも数が多くなってくると両方共容易には提供できなくなります。組織が中途半端にでかくなってきたとき、その壁を越えて更に成長できるか。。。ここが経営の腕の見せどころ。まあ社員側もそういった現実を事前にしっとくのは良いことなので、本書をぜひ手にとってみてくださいw

 

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ではではー